ひらがな・カタカナに明朝体、漢字にゴシック体を当てることでアンチゴチを作成する LaTeX パッケージです。
antigoti パッケージでは現在、2 つの利用状況が想定されています。
- アンチゴチする文章に LaTeX コマンドが入らずただの文章のみが入る
- アンチゴチする文章に LaTeX コマンドが入る
前者の場合、LaTeX 文書を作成する知識があれば良いです。
後者の場合、expl3 および TeX 言語の知識を必要とする場合があります。
- LuaLaTeX+luatexja
- expl3
\usepackage{antigoti}
オプション | 値 | 説明 |
---|---|---|
bf |
boolean | 全体に \bfseries を課すか |
font |
フォント命令 | 各文字のフォント命令の指定 |
color |
色 | 色を指定 |
bf
を使用する場合は、luatexja-preset パッケージの deluxe
オプションを有効にして多書体化してください。
font
・color
オプションは次のように kana
、kanji
、latin
、other
の 4 つの値それぞれにフォント命令や色を指定します。
\usepackage[
font =
{
other = \sffamily,
},
color =
{
kana = red,
kanji = blue,
}
]{antigoti}
ただし、color
で指定できる色は black
、white
、red
、green
、blue
、cyan
、magenta
、yellow
の 8 つです。もしも自由に色を指定したい場合は \color_set:nn
を構成してください。
antigoti パッケージが提供するコマンドは 1 つです。
\antigoti{〈文章〉}
パッケージオプションと同様のオプションを利用できます。
次のような LaTeX コマンドを含めてアンチゴチする場合は注意が必要です。
\antigoti{\ref{hoge}のように相互参照する文章もアンチゴチしたい}
antigoti パッケージでは、このような LaTeX コマンドや {}
で囲われた部分を item(l3tl モジュールによる)として解釈します。また、上の例では \ref
と {hoge}
の 2 item として解釈し、それぞれを別個に扱います。そのため、相互参照がうまく出来ません。
2 つ以上の item に解釈されるような部分をアンチゴチするには、{}
で囲ってください。これによって、1 つの item として解釈されるため相互参照は上手くいきます。
\antigoti{{\ref{hoge}}のように相互参照する文章もアンチゴチしたい}
ただし、この部分を展開してそれぞれの文字にフォント命令を与えるように構成していないため、そのまま出力されます。
https://qiita.com/Yarakashi_Kikohshi/items/604c1619c53903f929ac
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